ユニバーサルエンターテインメント 第46期定時株主総会に参加しました 後編
ユニバーサルエンターテインメント 第46期定時株主総会に参加しました 中編
の続きです。
株主質問2
株主「オカダマニラのホテルは年内1000室稼働いけるのか。なぜ遅れた?」
ユニバ「現在稼働しているA棟は1年以上遅れた。すべての部屋の壁を剥がして配管のチェックをしたためだ。以前はチェックをしないでコンクリで埋めたため、水漏れが起きた。それをひとつずつ直した。一方、今年稼働予定のB棟はチェックからしっかりやっている。VIPハイローラー用なのでよりキチっとやっている。今は遅延要因はない。」
ユニバ本体に期待しているところはこういうところです。日系企業として高いクオリティをホテル建設に発揮して頂きたかったが、結局はフィリピンの現場クオリティで残念な品質となってしまった。これをしっかり遅延なく進められるよう管理できていれば、現経営陣をそこまで批難することはなかったでしょう。特に途上国においてはIRの価値を高める核の一つであると言えます。
株主「ツイッターのSNS上で富士本淳社長を騙っているアカウントがあるが本人か?」
ユニバ「否定はしないが個人的なことなので回答は控える。」
なぜこんな回答をしたのか疑問です。万が一本人であれば、あまりに軽はずみな行動が多く、のちのちその発言によって新たなリスクを生み出す火種になりかねません。
余計な疑いを持たれないことが今のユニバーサルエンターテインメントには必要であるとわかっていないのでしょうか。
株主「オカダマニラのプロモーション戦略は?」
ユニバ「ハイローラーを送客するため、中国の提携会社と準備をすすめている。日本より中国を優先している。」
この戦略は正しいでしょう。日本人の観光客が大金を落としてくれる可能性は少ないでしょうから。
ただ、日本で広告をうつと株価に短期的な影響があるかもしれないですね。
株主「カジノ機器の展開は?」
ユニバ「7ヵ国対応のリアルタイム為替交換機器を作っている。もうできる。カジノマシンはジーグによって、パチンコパチスロ機器との部材の共通化を考えている。」
リアルタイム為替交換機器の価値がどれほどなのかわかりませんが、聞いている分には未来のある機械のように見えます。
というかこれが本当に完成度が高いならば、カジノ関係なく、通貨処理機器メーカーのグローリーのような成長事業になりえるのでしょうか?
カジノマシンのパチンコパチスロの共通化には疑問です。そもそも利益が出るものでしょうか?セガサミーも絡んでいるし、パチンコパチスロと違い、カジノマシンは台数も多くありません。
その前に肝心のパチンコパチスロ事業でさえ、既存のパチンコパチスロメーカーはジーグにそこまで参加しないと思っていますがどうなのでしょう。
少なくとも大手メーカーは自分の工場を捨てて合流するという話は聞こえていません。
株主「資金調達予定は?レーティングをとったがジャンク債級の扱いだった。これは予想通りか?」
ユニバ「レーティングは資金調達には必要だった。IRの理解とともに上がっていくだろう。減価償却が進んで資金は回収できてきている。不動産の面では取得時の10倍となっているので、高金利の私募債のような更なる大きな資金調達はもう必要ないはず。」
土地活用によっていかに企業価値の向上をうまく見せていくかが重要になってきそうですね。IRの理解を強制するというより見せ方によって誤解を解くことです。
株主「中国との合弁事業はどうなった?」
ユニバ「マカオに新しいカジノシステムを導入するための会社。マカオでライセンスを取るため、まずはフィリピンで導入する。例えばオートテーブルといってプレイの流れをすべてて自動化するものがある。」
株主「オカダマニラのブランドは変更するのか?費用は?」
ユニバ「Tiger Resortの中で検討しているという報告は受けているが、ユニバとしては決まっていない。」
株主「連携業績予想が1600億円とあるが達成可能なのか?カジノの月次やパチンコパチスロの導入台数を見ていると下期に相当がんばらないと無理では?」
ユニバ「1600億円は達成困難とは思っていない。むしろ控えめな数字だ。パチンコパチスロは1、2年かけて開発し、いいものがうごいてきている。そして業績達成にはカジノ、パチンコパチスロに加えて不動産事業を含めて考えるべきだ。この3つのうちどれか一つがダメでも達成可能だと思っている。」
連結業績予想1600億円が控えめだということはポジティブに受け取られることでしょう。ただ、本業のカジノ、パチンコパチスロの結果を不動産取引によって数字合わせをしていくという印象を受けました。不動産事業を本業と言われるかもしれませんが、今年何に労力を割いて、それによっていくら稼いだのかという面が非常に見えにくいのです。(だからこそ中長期的なんだろうが)
ただ地価が上がったから、土地の利用をどこかに売り渡したから、俺たち経営陣はうまくやったぜ!と言われても説得力はありません。
パチンコパチスロでヒット作を出し、カジノで売上を伸ばし、それに付随する形で不動産で利益を出すという形でなければいけません。
株主質問終了後、採決となりました。
取締役選任の件では反対とかいう声も聞こえましたが、当然意味もなく予定通りすべて通っていきました。
監査役柴原千尋さん
新しい監査役として柴原千尋さんが選任されました。役職は内部監査室長だそうです。
1974年生まれのもうすぐ45歳。2016年10月にユニバーサルエンターテインメントに入社。
45歳という年齢にしてはお若く見えました。容姿端麗かと思われます。
これが非常に気にかかりました。
岡田ファミリーの内部分裂の理由には様々な憶測が飛び交っています。
特にまだ表に出ていませんが、その憶測の一つに非常の関係性のある人選だったのではないかということが私の頭の中をグルグルまわっています。
これが真実であれば、ユニバ内部の企業体質はまだまだ変わらないのではないかと思います。
株主総会後、受付から岡マンは消えていました。
恐らく何の進展もなくお引き取りになられたと思います。(警察来たのかな?)
総会後、ツイッターのぽぼんた氏と「やっぱアルゼ株だぜ」ブログのあるまに氏とオフ会をしました。
オフ会会場では私をブロックしているユニバ株主も別席で食事をしていたということがわかり、世間の狭さを感じました。
色々あって家についた時は日付を跨いでいました。。
普段はニートなので久々に疲れましたね。
来年も株主総会に行くかはわかりませんが、行った際にはまたレポしたいと思います。
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Comment
総会の解説ありがとうございます。
Ok HDの方だけ向いていれば高額報酬も正当化される、そんな企業体質は変わらないでしょうね。 ある意味正しい姿勢とも言えますが経営権争いが終わったら見直してほしいものです。
高額報酬を受けとるからには厳しい評価が必要ですが、実質的なオーナーを手玉に取っているのでやりたい放題です。